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絵本のようなパン屋さんHIMMEL


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入江 葵 / AOI IRIE
パンコーディネーターエキスパート、パンシェルジュ。国内外パンを求めてどこまでも。パン屋さん紹 介や美味しいパン情報を様々なメディアを通し発信し、パンに関するセミナーやイベントも。2015年、発酵倶楽部発足。青山パン祭り事務局としても活動中。


11月に入り、街中にクリスマスを感じさせる風景がちりばめられた今日この頃。

 

シュトレンが店頭に並んだり、パネトーネやパンドーロが登場したり、
私の大好きな「パン屋さん」にもクリスマスがやってきました。

 

「パン屋さん」はたいてい1年中営業していますから、
基本的にひとつの「パン屋さん」から季節を連想することはありません。
ですが、このパン屋さんは何故か私に冬を、とりわけクリスマスを連想させるのです。

 

大岡山にある「HIMMEL」は、鮮やかな青と白の外観が目を引く絵本の中から飛び出してきたような愛らしい外観のパン屋さん。この寒色がもしかしたら私に冬を連想させているのかもしれません。
なんでも、オーナーの好きな色が青と白なんだそう。

 

 

「HIMMEL」とはドイツ語で「空、天国」を意味する言葉。
オーナーご夫妻が渡独し最初に住んだ通りの名前にも入っていた文字だったことから、
‘新鮮な気持ちを忘れないで初心に帰る’という意味も店名には込められています。

 

「HIMMEL」の原点はドイツにあります。
約13年前、日本にはまだドイツパンのお店が少なかったそうでドイツでパンを学ぶために渡独。 オ—ナーご夫妻は、アパートも決めずに1週間分だけホテルを予約し、身軽にぷらっと日本を出発したんだとか!少しのつもりが気づけば2年間をドイツで過ごしたというからその行動力と決断力に驚きです。 ドイツでの修業先、「HINKEL」の自転車は、「HIMMEL」の店先で今も存在感を放っています。

 

とても可愛らしく、温かみのあるどこか懐かしい看板代わりの自転車。
思い出と歴史が詰まった素敵な物語がそこにはあるのです。

 

「HIMMEL」の店頭に並ぶパンは、ドイツパンだけではありません。
本場の味が楽しめる本格的なドイツパンはもちろん、
日本での修業経験を生かしたバリエーション豊かな菓子パンや総菜パンも魅力です。

 

 

『ドイツパンの表記は難しいから。』と、パンの名前はお客様目線で馴染みやすいものに変えることも。

 

 

大人気のブレッツェルの小型版、チューチューは老若男女に親しまれる人気パン。
誰でもわかる、可愛らしいネーミングと見た目に思わずほっこりしてしまいます。

 

 

チーズをくるみ、という名前のパンもあります。
クリームチーズをクルミパンの生地で包んだ、何ともわかりやすいネーミングのパンです。

 

ちょっとした心遣いなのだけれど、
こうしたパンの名前の付け方ひとつにもオーナーのこだわりや想いが詰まっているのです。

 

「HIMMEL」のパンにはしばしばオーナーのご実家で採れた素材が登場します。
例えば春のよもぎあんぱん、例えば初夏のブルーベリー。
そして冬は、柚子のシュトレン。
茨城のご実家で採れた柚子の柚子ピールと果汁を使った、
爽やかな味わいがたまらない大人気のシュトレンは「HIMMEL」の冬の風物詩。

 

 

クルミやレーズン、アーモンド、オレンジピールもたっぷり入った贅沢な味わいで、
少しずつスライスして温かい飲み物と一緒に大事に食べたい、そんなシュトレンです。
「HIMMEL」の1番人気がこちら。

 

 

ドイツ北西部の伝統的な揚げドーナツ、クラプフェンです。
ごつごつかたそうな見た目とは裏腹に、しっとり軽い食感にくせになる人が続出!
クラプフェンは通常のお砂糖をまぶしたものと、シナモンシュガー味の2種類があり、
どちらも店頭に並ぶと見る見るうちに消えていく人気ぶり。
「HIMMEL」を訪れたら、ぜひ召し上がって頂きたい1品です。

 

 

『パンが1個でもあるなら、その焼き立てパンを買いに来てくださるお客様のために開けたい。』と、 語ってくれたオーナーの言葉から、美味しいパンを美味しい状態で届けたいという想いが伝わってきました。現在は7時30分開店ですが、出来ることなら6時30分にしたいんだとか。
早朝オープンのパン屋さんが減ってきている近年において、なんとも頼もしいお言葉です。

 

2015年1月には開店7周年を迎える「HIMMEL」は、
今年9月に恵比寿ガーデンプレイス内三越地下2階に2号店をオープンさせたばかり。
都心に開店した2号店とは間逆に、いつかは実家のある茨城でパン屋をやりたいそう。

 

『ブランコなどの遊具を置いて、田舎でパン屋さんをやる。人口が少ないからといって妥協せずに本気でパン屋さんを作りたい。本気で何かを作れば、本気で返ってくる。』
力強い言葉通り、いつの日か茨城でも「HIMMEL」の美味しいパンが味わえる日が来るかもしれません。

 

 

店内の壁に、こんな遊び心が隠されていました。
小さな子どもたちはすぐに見つけて喜ぶそうですが、私は教えて頂くまで気づけませんでした。
キレイな心の持ち主にはすぐ見えるとか。(笑)
これ以外にももう1つ、店内には子供だけが気づくような秘密があるそうです。

 

固定観念にとらわれず、オーナーの好きなものがたくさん詰められた宝箱のようなお店で、 お気に入りのパンと店内に散りばめられた遊び心をぜひ探してみてください。

 

All photos by yuki tsubokura

 

ベッカライ・ヒンメル
東京都大田区北千束3-28-4 アンシャンテ大岡山1階
営業時間:7時30分〜19時30分
定休日:火曜、年末年始、夏季
公式サイト:http://www.himmelbrot.com/

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